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「食材の安定供給はクソ」と断言する信念。コロナでユーザ3倍以上のポケットマルシェ高橋代表が語る一次産業

新型コロナウイルスで、経済が軒並み大打撃を受ける中、2月末との比較でユーザ数を約3.2倍に伸ばすなど躍進した「ポケットマルシェ」。

生産者から新鮮な野菜や肉、魚介類などを直接購入できるばかりか、受注から発送、食べたあとのお礼に至るまで、生産者とじかにやり取りができる、今までにないプラットフォームだ。

社会混乱で、生産者応援の潮流があったことは事実だが、高橋博之代表は、「神風が吹いた」という評価を断固拒否する。コロナがなくても、必ずこの流れは来たと言い切る。強烈な信念を持った、熱い男なのだ。

田端大学の限定コンテンツであるオンラインイベントの様子を、一部のみ紹介する。

田端:知れば知るほど、ビジネスチャンスの宝の山

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田端:高橋さんは、世の中を良くすることが最優先で、その手段として株式会社というものがあって、その中で投資家からの出資とか、ファイナンスの話があると思うんですけど。

単なる工業的に作られた食事、名指しして悪いですけど、例えばウィダーインゼリー(現在は「inゼリー」)のような、栄養だけがパッと取れますよ、という、効率化されて大量生産している商品。

この方向性が儲かるか、というと、儲からないと思うんですよ。

むしろ、一点物のまぐろとか、イクラとか、世界で唯一ここにしかないものです、と言って出すからこそ、付加価値がついて、高く売れるんじゃないですかね。すしざんまいの初競りのマグロ(令和2年の初競りでは1億9320万円で落札)じゃないですけど。

プライスレスって、無料じゃなくて、無限に高い。

高橋:正にその通りです。

田端:僕なんか51対49で、最後はビジネス目線で見てしまうんですけど、一次産業は、知れば知るほど、ビジネスチャンスの宝の山だなと思うんですよね。

人は必ず三食を食べるし、食べ物は分子レベルで自分の体を作っているもの。車とか時計とか服にはやたらこだわるけれど、食事をないがしろにするんだったらダサいんじゃないの、という見方もできる。

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高橋:今、若い人がドッと入ってきているんですけど、20代前半の若い人たちは、新人類ですよね。

エシカルな消費。自然に優しくないのはダサい、というような。全体から見れば一部かもしれないですが、僕らが若者だった時代から比べると、圧倒的に多い。

僕の時代は、世の中のあり方を「べき」論で喋っていました。今の子たちは、

「高橋さんの言うことはよくわからないですけど、楽しいからやっているんですよ」

と言うんですよ。だからこそ、広がると思う。

一次産業はアテンションの取り合いに完敗していた

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高橋:日本人の家計の一ヶ月の出費の中で、生鮮野菜の占める割合って、3%くらいらしいんですよ。野菜が高騰すると、ワイドショーが「家計を直撃する」といって、街中でママさんにインタビューを取りに行くじゃないですか。

でも、たかだか、3%が4%になっただけの話。自分たちの体、命に直結する大切なものであるはずの食材にお金を使わずに、いったい何にお金を使っているのかと。

僕は、それが悪いと言うんじゃなくて、一次産業が負けていると思うんですよ。食の世界が、その価値を伝えられなくなっちゃったんですよ。

人間、見えないものに価値は感じられないので、作って終わりで、食べ物の裏側が見えないのではダメ。

元タレントで政治家の山本太郎が、前回の参議院選挙で躍進したときに、彼はインタビューで、「私が戦っていたのは自民党ではない。猫とアイスクリームと戦っていたんだ」というようなことを言っていたんですよ。

今どき、政治家の演説を見るよりも、猫がゴロンとしててかわいい動画や、女子大生がアイスクリームをなめているだけの動画のほうが、圧倒的に見られている。可処分時間の取り合いに、政治は負けている。だからまず劇場化して、楽しくなんなきゃいけないと。

これを聞いたときに、一次産業もおんなじだ、と思ったんですよ。

年間600万トンの食べ物を捨てている、飽食の世の中で、生産地が大変だぞ、農家が減ってるぞ、そんなふうにネガティブに言ったって、東京の人には刺さらないんですよ。

一次産業は消費者から見て、悲壮感しか感じられなくて、つまらない。

安定供給しないほうが、希少価値が上がる

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田端:一次産業は、安定供給を優先して、質も量も変化がないようにしてしまったじゃないですか。ありがたみがまったく無いんですよね。

高橋:そう!そこが問題!!安定供給とかクソだと思っていて。なぜなら、安定供給しないほうが、希少価値が上がるんですよ。

田端:そうそう。

高橋:秋田のとある漁師は、獲れたら出品するというのもやっているんですけど、僕はそれがいいと思う。

自然というのは変動するので、変動する自然に生産者があわせて出品したほうが、消費者は待たなければいけなくなって、希少価値が上がっていく。

今の安定供給の仕組みは、戦後の貧困脱却のためにできたものなんですよ。

田端:餓え死にしそうな人ばかりならね、それはわかりますよ。

高橋:当時は合理的だったんだけど、これだけ成熟した、食い物が余っている時代に、なんで同じことをやっているんですか、と。結果、一次産業は衰退してしまったと僕は思っているんですよ。

だから生産者が出てきて、俺らが作っているんだと、生産者自身が語っていく。

「不安定さ」「儚さ」こそが価値。唯一無二の体験価値が生まれる

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田端:ポケマルの話からズレるようで、ちゃんと戻るので安心して聞いてほしいんですけど。(笑)

最近、アイドルの話をたくさんしていて、ハマっているんですよ。HKTとかNGTとか、ご当地アイドルがなぜいるのかもすごくわかってきていて。

アイドルオタクの格言に、「推しは、推せるときに推せ」というのがあって。

アイドルは2〜3年で辞めちゃうこともあるし、メンバーも入れ替わるので、このグループ編成でこの曲を歌う、というシチュエーションが、もう二度とないかもしれないんですよ。

一次産業も同じで、このトウモロコシをこのタイミングで食べることはもうないかもしれないとか。初鰹みたいなもんですよね。そうすると、そこに唯一無二の体験価値が生まれてくる。

だからアイドルも、地方公演にまで出かけてライブを見なければ、となってくる。卒業が相次いで、悲しいな、という気持ちもあるんですけど、でも人間じゃないですか。安定したものではないんですよね。

もしスーパーアイドルを安定供給したかったら、K-POPのアイドルみたいに整形しまくって、小学校低学年くらいからサイボーグのように養成すればいいわけですよね。でもそれではおもしろくない。

卒業していなくなるかもしれない、その儚さがおもしろいんだ、みたいなのがアイドルなんですよね。

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高橋:やっぱり、違いがおもしろいんですよね。日本は教育も、一次産業も、システムを合理的に回すときに、そこにアジャストするマシンのような人間を育ててきているんですよ。

だから、新型コロナウイルスの影響で、満員電車から解放されたのに、緊急事態宣言が解除されたら、まあ平気な顔してとまでは言いませんけど、また満員電車に戻っていってしまう。

おかしいと思いながらも、外れられないんですよね。何が縛っているんですか、という話。幼少期から、マシンであることを強いられるような教育システムの中で生きてきている。

実は一次産業も同じで、マシンなんですよ。同じものを作りなさい。これを供給してください。

でも今は、それでは通用しない時代。予測不能で、想定外の自然災害が毎年のように起きてしまうのに、呆然として立ち尽くすしかないというような状態ですからね。

(田端大学 2020年6月8日イベントより、一部抜粋)

世の中を動かすポケマルの裏側は、田端大学加入で視聴OK!

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今回紹介したのは、約2時間のオンラインイベントのうちの、わずか10分程度の内容です。

いま現実に、古くからずっと固定化されてきた、一次産業の仕組みを、大きく動かそうとしている、ポケットマルシェ

岩手県知事選挙にも出馬した高橋代表のバックグラウンドから、なぜこのような仕組みが評価される時代が来ると考えていたのか、そして生産者の死生観に至るまで、貴重な裏側をうかがい知れる、ビジネスマン必見の内容。

田端大学のイベント動画はすべてアーカイブされており、加入すれば、いつでも視聴可能です。

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文/よりかね けいいち

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オンラインサロン「田端大学 ブランド人学部」公式メディア。“チャンスを見逃すな!” “時代を乗りこなせ!” 自分の人生をつかみ取りたいと渇望しながらも、一歩を踏み出す勇気が出ない人々の、背中を押すメディアです。

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